毛利元就は折らせない
ついに、明日、本番か。
息子たちがこの乱世を生きぬくためにちゃんと教えてやらんとな
うちの息子達は軟弱だからな。仲悪いし。ちゃんと言ってやんないと。
ちっさいころは3人兄弟そろって、
パパ!ディズニーランド連れてって!と仲よく言ってたのに
あの時は行けなかったっけ。いやね、北条さんのとこまで遠いんだよね
ユニバーサルスタジオだったらギリだったんだけど、当時まだなかったからね
あの時はすまん。
それはさておき、用意した矢だけど、大丈夫かな。
特注なんだよね。小早川がちゃんとやってくれているとおもうけど、
結構高いしさ。小遣いはたいたよ。
とりあえずこの折れやすい矢を先に出して、息子達に軽く折らせてからの~
こちちらのチタン製の矢!
おおと!だめだめ!ばれるばれる!何作っての?!
小早川さ~ん、注文間違えてますよ~
うわ、請求きてるし。
Wow!バカたかっ!マジたかッ!
違うでしょ、これじゃないでしょ~
息子達に折らせるのはこっち。
中国製の爪楊枝!
矢でもねぇ!
しかも大量にあるし!造ったね~
やればできるんだ!こ、ば、や、か、わ!
でさー、
これチタン製だよね!
折れねーし!爪楊枝でも折れねーし。
なんで中国で作ってんのに、わざわざ高い素材使ってんの!
ヘイ、ミスタータカカゲ・コバヤカワ!
君の責任で毛利水軍は、みんなご飯の後は歯茎から血を流し続けることでしょう。
もーどうすんだよ~明日の晩よ~息子達がくんの
これじゃ親父の威厳なしじゃん!
あ~も~延期!ちょい延期ね!
小早川くーん、息子達にメールして~
会社のメールからお願いね。
うん?なぜって?
誤発注で対応しないとならんのだよ!
直ぐに水軍をひけ~中国へ行くぞ!
君もこい!こばやかわ~
ちきしょ~